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シャクナゲ園の誕生

 商売も軌道に載った数年前、坂井さんの所に、村の観光商工課の人がやってきました。アララギ園の上に村の持っている土地があるので、そこをシャクナゲを植えて、観光客の人達に見てもらえないだろうか? という相談でした。

 もともと、山からもらったシャクナゲの種が、アララギ園のシャクナゲになったのです。それならば、シャクナゲは寄付しましょうということで、坂井さんはこころよく決断しました。末端価格で10〜30万円以上もするシャクナゲの木を、惜しげもなく、何万本も寄付してしまったのです。この事実に、嬬恋村村民は驚きました。特に坂井さんがシャクナゲの栽培に、とても苦労したことを知っている人たちは、驚愕しました。

常識では考えられないこと

だったからです。そして、驚いた役場の人も、観光関係者の人も、続々とシャクナゲ園に集まり、植樹の手伝いに行きました。嬬恋村におけるプロジェクトXがはじまったのです。村中の人間たちが、シャクナゲ園にボランティアに集まり、カラマツ林でしかなかった村有地を伐採し、シャクナゲの植樹をスタートさせたからです。

 もちろんアララギ園の坂井さんも、ボランティアで従業員を引き連れ、植樹や造園を手伝いました。1円にもならないのに、自分の会社の人間と機械を使い、除草剤まで無料提供してまで植樹を手伝いました。坂井さんは、シャクナゲを寄付するだけでなく、造園まで手伝ったのですが、ここまでのお人好しには、さすがの村民もあきれかえりました。坂井さんが金額に換算したら、いくら村に寄付したか、見当もつきません(私の推定では10億以上)が、古今東西、こういう事を聞いたことは他にありません。


 ちなみに、この莫大な寄付は、坂井さんにも思わぬ幸運をもたらしました。めったに人も来ないアララギ園は、いつも道路がガタガタに荒れていました。村に陳情しても、使用するのがアララギ園だけという道路は、どうしても後回しにされてしまいます。けれど、アララギ園の先に、シャクナゲ園ができると、お客さんが通りやすいように、道がきれいに整備されたそうです。

「お客さんが道路を良くしてくれたんだよね」

やはり、良いことは、自分に返ってくるものなのです。