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8.試行錯誤浅間山ミュージアムを立ち上げるにあたって、まず行ったことは、浅間山ミュージアムが、どういうタイプのエコミュージアムになるのか?という方向性を模索することです。そのためには、もっと浅間山・浅間高原の調査が必要だと痛感し、ただひたすら山にはいってばかりいました。浅間学を唱える福嶋誠氏の、『浅間高原は、浅間山ありきである』の言葉を思い浮かべながら。
浅間山とは何か? インターネットで調べることも、図書館で調べることも可能です。しかし、福嶋誠氏が、言葉にならない言葉で、たどたどしく語る浅間学は、本やインターネットの世界では、どうしてもわかり得ない世界なんですね。 これは、感性というか、感覚の問題かもしれませんが、浅間高原の住人とって、この感覚の世界ぬきにして、浅間山は語れませんし、それがあるからこそ、学者でもない地域住民が、大学の先生をはじめ、いろいろな専門家を招いて、浅間山ミュージアムを立ち上げるわけです。 つまり、浅間山ミュージアムは、専門家が立ち上げた組織でも何でもなく、単なる民間の、それも全くの素人の集まりが、自主的に立ち上がって自然発生的に始めた組織なんです。ですから、皆さんのボランティアで運営されている、非営利団体です。 次のページに続く |
浅間学を唱える福嶋誠浅間学を唱える福嶋誠氏は、常日頃から『浅間高原は、浅間山ありきである』と言います。これは理屈のうえで話しているのではなく、浅間高原に生まれ育った福嶋誠の実感から出た言葉でしょうが、この実感こそ、浅間高原特有の『はかない自然』の特徴を言い表しています。 浅間山ミュージアムの会議中に福嶋誠氏は、ため息混じりに私に語りました。 「キャンプ場に、何十年がかりで木を植えているんですが、せっせと植林しつつも、いつか、一瞬にしてリセットされてしまうかもしれない浅間高原に、私は、どうして植林なんかするのかと・・・」 この意識が、浅間高原の住人にあり、こういう意識のもとに、浅間高原の文化の根底があると福嶋誠氏は静かに語っていました。
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非営利団体(NPO) 浅間山ミュージアム事務局 〒377-1613 群馬県吾妻郡嬬恋村大笹2191-33 嬬恋高原倶楽部・飯田 TEL0279-96-1600 このサイトに関する問合せは、サイト担当の佐藤まで |