雪山讃歌の碑

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雪山讃歌の碑

 鹿沢温泉の一軒宿である紅葉館。ここは今も昔も山を愛する山男たちが「雪よ岩よ我等が宿り」と口ずさむ「雪山讃歌」の発祥の宿。大正十五年に京大山岳部部員たちが、スキー合宿に訪れましたが、吹雪で閉じこめられ、その時、部員だった西堀栄三郎氏らが、退屈しのぎに作詞した部歌がこの歌。




雪よ岩よわれらが宿り
俺たちゃ町には住めないからに
山よさよならごきげんよろしゅう
また来る時には笑ってくれ

 昭和2年1月、鹿沢温泉でスキー合宿をした京大山岳部は天候の悪化により宿に閉じ込められてしまった。そのときつくったのが雪山賛歌。当時部員として参加していた西堀栄三郎氏(第1回南極越冬隊長)が作詩したもの。これを記念し昭和46年に台字は西堀氏直筆により「雪山讃歌」の碑が鹿沢温泉に建立した。

 西堀栄三郎選集第2巻『未知なる山・未知なる極地』(悠々社)によれば、大正15年の冬の鹿沢で・・・・合宿が終って新鹿沢に泊まった。吹雪で滞在をよぎなくされたある日、四手井綱彦君や渡辺漸君と共に学校の山岳部の歌をつくろうではないかと提案した。しかし、わたしを始めこの連中は、およそ文才のない奴ばかりである。別に誰にほめてもらおうというわけではないので、でたらめな文句をならべたてた。その頃ラッセルをやりながらよく歌った

「オー・マイ・ダーリン・クレメンタイン」

の曲が気に入っていたので、その曲にあうように。誰がどの文句をつくったかは忘れてしまったが、どれも合作であったようだ。薄暗い部屋で、四手井君が一句一句できるはしから書き留めていたのを思い出す。

 いとしのクレメンタインは、外人教師が三高の英語の時間に教えてくれたものらしい。雪山賛歌は、西堀氏が社会に出たあとも、三高山岳部で歌い継がれ、いつの間にか三高の校歌集に組入れられるようになった。そして誰ともなく「雪山讃歌」という題がつけられるようになった。ちなみに歌詞は、
「町には住めないからに」
でわかるとおり、京都弁まるだしです。


「雪山讃歌のおこり」

 大正15年1月京都帝国大学の山岳部が鹿沢温泉でスキ−合宿された。合宿が終わってから後に第1回南極越冬隊長をされた西堀栄三郎氏、京大カラコルム遠征隊長となった四手井綱彦氏、アフガニスタン遠征隊を勤めた酒戸弥二郎氏、並びに東大スキ−部OBで後にチャチャヌプリ遠征隊長をされた渡辺漸の4名にてスキ−で新鹿沢へ下って宿泊されたが翌日天候が崩れ宿に閉じこめられた。

 一行は、退屈まぎれに「山岳部の歌」を作ろうと言うことになり、曲をアメリカ民謡「いとしのクレメンタイン」としこれに合わせて皆で上の句、下の句と持ち寄って作り上げたものであると言う。戦後京大山岳部員が当時の資料に記載されていたこの歌を寮歌に加え歌われ始めたのが急速に一般にも愛唱されるようになったが、作者不詳となっていたものを作詞の状況を知った、京大教授桑原武夫氏が作詞は西堀だと著作権の登録をされたもので、この印税は同山岳部の活動の大きな資金源となっていると言う。

 「雪よ岩よ」で山を愛するものに親しまれているこの歌こそ粉雪舞う鹿沢温泉角間峠付近にピッタリで有り、その自然は今も昭和初期と全く変わっていないと思う。今回地元でこれを記念し「雪山讃歌の碑」として、台字を西堀氏直筆にて鹿沢温泉に建立した。

昭和57年4月 群馬県吾妻郡嬬恋村



雪山讃歌

西堀栄三郎ほか作詞・アメリカ民謡

雪よ岩よわれらが宿り
おれたちゃ町には住めないからに
おれたちゃ町には住めないからに

シールはずしてパイプの煙
輝く尾根に春風そよぐ
輝く尾根に春風そよぐ

けむい小屋でも黄金(こがね)の御殿
早く行こうよ谷間の小屋へ
早く行こうよ谷間の小屋へ

テントの中でも月見はできる
雨が降ったらぬれればいいさ
雨が降ったらぬれればいいさ

吹雪の日にはほんとにつらい
アイゼンつけるに手がこごえるよ
アイゼンつけるに手がこごえるよ

荒れて狂うは吹雪かなだれ
おれたちゃそんなものおそれはせぬぞ
おれたちゃそんなものおそれはせぬぞ

雪の間に間にきらきら光る
明日は登ろよあの頂(いただき)に
明日は登ろよあの頂(いただき)に

朝日に輝く新雪踏んで
今日も行こうよあの山越えて
今日も行こうよあの山越えて

山よさよならごきげんよろしゅう
また来る時にも笑っておくれ
また来る時にも笑っておくれ


雪山讃歌(オリジナル)

1.吹雪のする日はほんとに辛い
  アイゼンつけるに手がこごえるよ
  雪よ岩よ我等が宿り
  俺達あ町には住めないからに

2.目の果知れない眞白の斜面
  さあッと辷ればあの雪煙り
  雪よ岩よ我等が宿り
  俺達あ町には住めないからに

3.深い谷間をラッセルすれば
  スキーの上には新雪五尺
  雪よ岩よ我等が宿り
  俺達あ町には住めないからに

4.煙い小舎でも黄金の御殿
  早く行きたい谷間の小舎へ
  雪よ岩よ我等が宿り
  俺達あ町には住めないからに

5.テントの中でも月見が出来る
  雨が降つたらぬれればいいさ
  雪よ岩よ我等が宿り
  俺達あ町には住めないからに

6.荒れて狂ふは吹雪か雪崩
  俺達あそんなもの恐れはしない
  雪よ岩よ我等が宿り
  俺達あ町には住めないからに

7.雪の間にちらちら光る
  明日登らうよあのに
  雪よ岩よ我等が宿り
  俺達あ町には住めないからに


原詩 「Oh, My Darling Clementine」

1. In a cavern, in a canyon
  excavating for a mine,
  Dwelt a miner, forty-niner
  and his doughter Clementine.
  (CHORUS)
  Oh my darling, oh my darling,
  oh my darling, Clementine.
  You are lost and gone forever,
  dreadful sorry, Clementine.

2. Light she was and like a fairy
  and her shoes were number nine.
  Herring boxes without topses,
  sandals were for Clementine.
  (CHORUS)

3. Drove she ducklings to the water
  every morning just at nine,
  Hit her foot against a splinter,
  fell into the foaming brine.
  (CHORUS)

4. Ruby lips above the water,
  blowing bubbles soft and fine,
  Alas for me! I was no swimmer,
  so I lost my Clemetine.
  (CHORUS)

5. In a churchyard near the canyon,
  where the myrtle doth entwine,
  There grow reses and other posies,
  fertilized by Clementine.
  (CHORUS)

6. Then the miner, forty-niner,
  soon began to peak and pine,
  Thought he oughter join his daughter,
  now he's with his Clementine.
  (CHORUS)

7. In my dreams she still doth haunt me,
  robbed in garments soake in brine,
  While in life I used hug her,
  now she's dead I draw the line.
  (CHORUS)

8. How I missed her, how I missed her,
  how I missed my Clementine,
  Until I kissed her little sister,
  and forgot my Clementine.
  (CHORUS)

9. Now ye Scouts all heed the warning
  to this tragic tale of mine,
  Mouth-to-mouth resuscitation
  would have saved my Clementine.
  (CHORUS)