水澤寺(水澤観音)

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水澤寺(水澤観音)


 水澤観音の名で親しまれる天台宗の古刹で、坂東三十三観音霊場の第十六番札所。平安時代に推古天皇の勅願により開基されました。現在の本堂は元禄時代のもので、鎌倉時代建造といわれる本尊の十一面千手観世音菩薩が安置されています。本堂の右手の六角堂(重要文化財)は、地蔵尊信仰を代表する建物。2001年に建立された釈迦堂では釈迦三尊像などの仏像や仏画の数々を拝観できます。

住所 群馬県渋川市伊香保町水沢214
TEL 0279-72-3619
公共交通
JR高崎駅→群馬バス伊香保温泉行きで55分、バス停:水沢下車、徒歩すぐ
関越道渋川伊香保ICから15分
境内自由(釈迦堂拝観500円)
釈迦堂拝観9〜16時 休み 無休



伊香保・水澤観音

 日本人としては、「大厄」は、一生に一度の大イベントです。クリスマスや誕生日は一生のうちに、何度もやってきますが、大厄は一回しかないのです。この機会を逃すまいと、遅ればせながら、「厄よけ」に行ってきました。お寺はいろいろありますが、信仰心の薄い私のことなので、厄除けしてもらうのも、きっと一生に一度でしょう。かねてから、一度「お祓い」というものを体験してみたい。と思っていたので、祈祷もやっている伊香保の水澤観音に行ってきました。(智子)
伊香保・水澤観音

お守りも奉納

 水澤観音とは、坂東三十三番観音霊場の中の第16番にあたります。「三十三番観音霊場って何?」と、歴史や宗教に詳しくない私のような方の為に、ちょっと解説します。三十三番観音霊場というのは、観音様を信仰する人々によって始まりました。
 観音信者の念願としては、本当は、四国八十八箇所の霊場を巡る、お遍路の旅をしたい。けれども、四国はあまりにも遠い・・・。ならば、近くに作ってしまえ、というので、近畿地方の西国三十三観音霊場や、関東地方の板東三十三観音霊場、埼玉の秩父三十三観音霊場などができました。
 三十三霊場だけでも、全国に60カ所くあるそうです。その他に「百観音霊場」や「二百観音霊場」もあるそうで、日本にそれほどたくさんの霊場があったのかと、驚きます。
 ちなみに、なぜ三十三かというと、観音様は、人間が苦しんでいると、その人と同じ姿に姿を変えて彼らを救うそうです。その変化身の数が三十三であることから因んでいます。
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水澤観音本堂と六角二重塔

水澤観音のある、板東三十三観音霊場は、今から約八百年前の鎌倉時代初期に源頼朝により、戦いの後、人々の供養や永い平和への祈願など様々な熱い思いを込めて開かれたといわれいます。水澤観音は、約1300年前に作られました。当時の水澤観音には、30ものお堂があり、1200体の仏様が奉られていたそうですが、火災によって大半が消失してしまいました。減ってしまったとは言え、現在も、広い敷地の中に、4つのお堂や、鐘などがあり、たくさんの見所があります。
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獅子舞おみくじ

これは、獅子舞がおみくじをひいてくれるという「獅子舞みくじ」です。水澤観音には、「恋みくじ」や「お守りみくじ」など、いろいろな種類のおみくじがあります。受付で、お坊さんから直接渡してもらうおみくじというのもあります。受付で自分の生年月日を告げると、お坊さんが生年月日を唱えながらおみくじをひいてくれる、というものでした。他のおみくじに比べると、生身のお坊さんが関わっているだけに、一番信憑性がありそうに思えます。
獅子舞おみくじ

まわる六地蔵

ここ、水澤観音の中でも、最もめずらしい建物が、この六角二重塔です。この塔の内部に回転する六地蔵尊が、安置されています。六体のお地蔵さんは、地獄道、餓鬼道、畜生道、修羅道、人間界、天人界の六道を守っています。
 この六つの世界に生まれ死んだものは又いづれかの世界に生まれて輪廻していくとされています。梵語の「これらの世界(地)を統括管理するもの」という言葉を漢訳したのが「地蔵」です。お地蔵さんは、六つの世界のそれぞれにある者を導く存在なのです。
まわる六地蔵

お地蔵さんの回し方
このように、左に3回まわすと、願いが叶うと言われています。

 チベット仏お地蔵さんの回し方教に、この六角堂とよく似た、マニ車というものがあります。経文の書かれているマニ車を回すことによって、回した分量の真言を唱えたことと同じ功徳があるそうです。
 個人が携帯するハンディサイズのマニ車もあれば、寺院には、高さ2〜3メートル、直径3〜4メートルの大きなものまであるそうです。マニ車に書かれている経文は、「オムマニペメフム(観音の真言)」という言葉がほとんどだそうで、観音様をまつっている水澤観音とのつながりが見えて、おもしろいですね。

水澤観音本堂

本堂で、本日のメインイベント、厄除けの祈祷が行われます。薄暗い本堂の中に入ると、十一面千手観世音がまつられています。この観音様は、祈祷をうける人だけが見ることができます。
 千の手は、観音様の万能の救済能力を形で表しています。千の手には、それぞれの手掌に一つの慈眼があります。千の目で世の中を観て(「世」の人々の苦しむ「音」を「観」察する方=観音です)千の手で救済を行う、ということなのです。
 仏の慈悲が、心の中にとどまらず、具体的な行動として表しているのが千手観音なのですね。
 実際に千の手を作るのは大変なので、ほとんどは、一本に二十五の世界を持つとされる手が四十本で、掛けて千手を表現しています。
本堂

本堂の天井画 天女


本堂の中には、20人ほどの人がいました。この、秘密の集会っぽい感じがいいなぁ、と見回していると、携帯がチャラララーンと鳴りました。
「携帯なんか、切っとけっ!!」
と、おじさんの声が飛びました。どうやら、会社の社員さんが団体で来ているようです。同じ作業着を着た人たちが10人ほどいます。
社員全員でお参りに来る会社もあるんだなぁ、と感心しました。
本堂の天井画

本堂の天井画 竜

そのうち、お坊さんが二人やってきました。一人はおみくじ係の若いお坊さんでした。お坊さんもいろいろ仕事があって大変ですね。メインのお坊さんが、鐘と太鼓を叩きながらお経をあげていきます。それに、若いお坊さんのお経が渋い合唱のように重なります。目をつぶって聞いていると、何だか体の中から悪いものが抜けていくような浮遊感を感じました。それぞれの名前を読み上げてもらって、祈祷終了です。
本堂の天井画

厄除けグッヅ

厄除けグッヅこれが祈祷後にいただいた厄除けグッヅです。
1.お札 (板東十六番の朱印が効いてます)
2.お神酒(水澤観音の紋とネーム入)
3.お供物(葛湯と懐中汁粉のセット)
+ご祈祷で、5000円也。

サメのいる池

池を覗き込むと、お賽銭の中を、鯉が泳いでいました。よく見ると、何だか違った形の魚がいます。看板を見ると、それは「チョウザメ」でした。あの、キャビアの親である魚です。八海山の八ッ場漁業から奉納されたものだそうです。なぜお寺にチョウザメなのか不思議ですが、鯉とチョウザメは仲が良さそうでした。
池にサメが